2008-01-01から1年間の記事一覧

それでも主役は脳なのか?

分からないことを分かったように書くのは好きではないのだが。 大脳皮質の働きの中で、よく解明されているのは、1次感覚野など低次の部分である。 言い換えると、状況非依存的な機能から解明が進んでいるとも、いえる。たとえば、視覚について、うれしかろ…

「考える」が変わる

考えることは今のところヒトだけに許された行為であり、高等なこととみなされている。 計算したり、記憶したり、予測したり、「考え」ないとできないことはたくさんある。 これらは脳という臓器なしには行えない。 その一方で、スポーツをしたり、恋愛をした…

哲学のもたらす幻想

哲学は存在を考える学問である。それも世界がどのように振る舞うか、ではなく世界それ自体のあり方について考える。しかし、世界全体をも研究対象に含む哲学にも弱点がある。哲学は言語に束縛されているのだ。言語を用いない哲学はいつの時代にも存在しない…

ニューラルコリレートが解明されてゆくと

ニューラルコリレートとは、内的な精神活動(つまり心の中で感じること)に対応する神経活動(ニューロンやそのネットワークの活動)のことをいう。 現状では、脳に電極を刺したり、大脳皮質表面に電極を置いたりしないと、細胞レベルでの電気的活動を解析す…