心がわかる、その「わかる」って?

暴走する脳科学というタイトルの本の説明にて
>脳研究によって、心の動きがわかるようになるのか

これをみてふと思ったこと。わかるにはいろいろ段階がある。
ある「こと」や「もの」がわかるとは、

・ 定義がわかる、対象としている範疇がわかる
  >典型例を説明できる
  >除外的に定義できる
  >構成的に定義できる

・ 仕組みがわかる
  >動作する仕組み
  >維持する仕組み

・ なぜ存在するのかがわかる

・ 壊れたときに修復できる

・ それを意のままに改変できる

・ それと同じ意味や効果をもつものを作れる

・ それを一から複製できる

・ それを一から創造できる


まとめると、定義―様態―改変―複製―創造の5種類の達成において、それぞれ理解したと言える。
それでいえば、人間や脳は「様態」の理解から「改変」の理解の段階であろうか。
細胞は「複製」の理解まで進んでいるように思う。物質的な理解の延長で捕らえることには大いに異論が予測されるが、その延長上では、心は「定義」の段階は大目に見てクリアしているとしても、「様態」の理解で止まっている。